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『カナリス』は毎号、体裁や意匠をかえているのも、楽しみの一つ。3号はアンカット(ただし、スムーズにカットできるようにミシン目がついている)。18×12センチの判型、10頁だが、北辻さんの作品はCDにおさめられている(作品が長いので、この頁数ではおさまりきれないからなのだろうか)。これもおもしろい。 昨年末、《ギャラリー東京ユマニテ》で、加納光於氏の個展〈鳥影-遮るものの変容〉が開かれたのは聞き及んでいた。そのパンフレットをいただいた。加納光於の作品へのオマージュとして書かれた藤原安紀子さんの『-né』という作品は、緊張感のみなぎることばのあゆみ、運動に、息を詰めて読むことを強いる。彼女の詩を読むときは、つねに耳をそばだてながら読んでしまう。とても聴覚的なことばだ。ひびきがいいとか悪いとかではなく、ことばは意味の磁場からかなり自由に解かれている。それはことばが意味に届くまえに、聴覚的な、あるいは調音的な作用が絶えず、意味を挑発しているからだ。 《 ひと葉は片を超え こぼれつく小高い丘に集い みわたす涯でかみの束に連なった とりでの河岸まで 水脈をひいて再生する一者も ときの樹の真下へと 転回する サンクチュアリより轟く 》 -第1連 部分- 《 不図ふれる一瞬を夢みて 地上と平行にあることを絶え間なく発語する数多の光景は 被膜の錯交するすべてのあわいに充ちて有る 暁闇のしじまに地鳴りが響いた 光源は 奔りはじめ 縺れるごと聲をひきつれて反響し 羽撃く 》 -最終連 部分-
by loggia52
| 2011-05-31 22:32
| カナリス
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