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![]() 「昭和初期に建てられた洋館の一室で今夏の終わりまで制作してきました。その旧アトリエに、そこで生まれた仕事をあらためて置くことで、その空間と、ながれていた時間を見てみたいとおもいます。自然光のもとでお立会いいただきたく、夕暮れまでの入室といたします。」 まるで宮沢賢治の童話の中で、何か秘密の催しの招待状をいただいたような気分。 以前NHKの新日曜美術館で「ジョセフ・コーネル」の特集があったときに、勝本さんがインタビューを受けていた部屋が、とても素敵だったので、あの時の部屋が、こんどの展覧会の会場に違いないと思ったから、これは是非にとお誘いにのったわけである。 『ビラ・グルネワルト』という名の洋館。これが外観。人が住まいするアパートメントでもある。中は昭和初期の当時のままのしつらえが多く残されていて、部屋全体が白いトーンで、タイルばりの浴槽や、古めかしい鉄格子のついた窓枠、簡素な白い戸棚、スチーム式の暖房など、この最初に掲げた案内状の写真が、その雰囲気をよく伝えている。![]() 案内状の写真の窓の向こうが大きな木も見える広い庭になっている。この庭も実にいい。鬱蒼としているように見えて、さりげなく手が入れられている。 何かの気配がする庭。生き物の息づかいが聞こえてくる庭。小川洋子の本の表紙に、彼女のオブジェがいくつか使われていたと記憶するが、まさに小川洋子の小説の舞台そのままの家である。
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