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播磨地方の小学生を対象にした詩のコンクールで、毎年1万点を越える応募がある。 たとえば、こんな作品。これは小学校2年生の女の子。 光のたまご 今年もかべに見つけたよ ぽっかりうかんだ光のたまご にわのふようとお日さまが 作り出したよ まあるたまご お昼ねおきたら あらわれて いつのまにやら いなくなる 風がふいたら さわさわおどり 夕立ちきたら かくれんぼ まい日たくさんあそんでいたら おぼんをすぎて ちょっとへん だんだんまあるくなくなって たまごはついに いなくなる あしたは学校 しぎょうしき バイバイ光のたまご また来年 あえるといいな おそらく夏休みだろう。庭のふようの葉っぱにあたった日の光のぐあいで、壁にたまごのようなもようができているのに彼女は気づく。それもお昼寝から目覚めたときにふと気づくところがいい。第1連のおしまいの2行もかわいらしい。 しかし、彼女も毎日見つめているわけではない。「まい日たくさんあそんで」壁のたまごどころではなかったにちがいない。「お盆を過ぎて」というのもこころにくい転調。このあたりから夏休みも下り坂になってくる。そんな心の微妙な変化を映して、気がついたらひかりのたまごがゆがんできて、とうとういなくなってしまう。 あしたからまた学校!彼女はたぶん、だいぶ前に余裕で夏休みの宿題を終わっている。気持がもう2学期にシフトしているのだから。 それにしても、こういうことに気づいて詩に書いてみようと思う感性のアンテナがすごい。小学校の2年生である。 ここで『画家の詩 詩人の絵』という展覧会が開かれている。実は3月21日にこの展覧会に関連したイベントが美術館であり、それに出席するための下見に行ったのである。 詩人の絵はともかくとして、画家の詩のほうはなかなか興味深い。詳しいことについてはまたのちほどに書くつもりだが、画家の場合、絵になるまえに《ことば》がどれほど関わっているのかということをちょっと考えてみた。
by loggia52
| 2016-03-12 23:07
| 美術
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