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「武満徹ソングブック」というCDを時折聞く。武満の遺した歌を小室等が歌った一枚だが、この小室節がいい。いつでも、どんなときでも、ふいとギターを抱いて、口についてでてくる節。そもそもフォークソングというのはそういうものだ。武満のうたは、そうやって歌うために書かれたのだという気がする。他にも、石川セリの盤も聞く。これもいい。 それから、波多野睦美も実は武満の歌を歌っている。これがまたいい。 彼女はとてもことばに対してデリケイトに反応する歌い手で、かつて岡山でアンコールで歌った「庭の千草」に、ぼくの隣の婦人が涙を流していたのを思い出す。歌の詞に対する実に繊細な耳を彼女は持っている。武満の「三月の歌」「小さな空」は、アルバム『アルフォンシーナと海』に入っている。 特に「三月の歌」は不思議な歌で、映画を見ていないので、その状況がよくわからないのだが、それでも胸打たれる。「小さな空」については、せつないエピソードを聞いたことがある。武満は幼い頃に父を亡くしていて、父に叱られた経験がなかったという。この詞のなかで、武満は父親に叱られて泣いている、それは彼の願望なのではなかったかと。 この盤には、プーランクの「愛の小道」やイギリスの民謡の採集でも知られるヴォーン・ウィリアムスの「リンデン・リー」など、忘れがたい歌が入っていて、ぼくのお気に入りの一枚。勿論表題になっているアルゼンチンの女性詩人、アルフォンシーナ・ストルニが最後に残した詩を盛り込んで作られたラミレスの曲になる絶唱も聞き物。
by loggia52
| 2008-12-22 21:58
| 音楽
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