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その時、これはまさに宗教音楽だと実感した。バッハのカンタータのことなど思い出しながら、聞いていた。読経の声の朗々たる響きは、明らかに二月堂の空間にかかわる。マイクなどの増幅装置のない時代である。寺院の構造は、確かに、僧たちの読経をより臨場感のあるものとして共鳴させるためにという意図が組み込まれているのではいか。 小峰和明の「中世法会文芸論」(笠間書院)に興味を抱いたのは、そういう寺院での法会の場の音楽や声や言葉がどういうものであったのかという関心からである。 なかなか大部の書物(600ページを越える)で、じっくり読むのは大変なので、関心のある部分だけを拾い読みしたが、それでも、実に興味深かった。例えば、法会唱導を行う僧たちの声や容貌や語りの優劣、それらが猿楽と絡み合い、後白河院の「王の耳」(王は見えないものを見、聞こえない音を聴く、それが王である)への関心にまでひろがっていく、など、法会のことばの周縁に、おもしろい世界が見え隠れしている。 また、何かあれば書き継いでいく。
by loggia52
| 2010-01-28 20:58
| 書物
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