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《菜の花》は、小田原にある和菓子屋さんで、ずいぶん昔から、望月さんの作品が、お店のカレンダーになっていたりした。東京からの帰りに時折、小田原で《菜の花》の《月のうさぎ》などをお土産にしていた。 箱根にもお店があるらしく、お店とは別に《展示室》があって、企画展を開いているようだ。 見るところ暖簾の作品が多いようだが、このパンフレットの写真の《ミディアンの水場》も暖簾。 ぼくは彼の作品の中では、暖簾がとくにおもしろいと思っている。そもそも《暖簾》というのは、空間を区切ると同時に、通路でもあるという不思議な装置。言わば、《橋》のように、向こう側を強く意識させる(向こう側とは違うのだという意識)と同時に、向こう側とは《橋》を通してつながっているという、「切断しつつと接続している」というありようが、おもしろい。《橋》は、この世と彼岸との結界でもあるように、暖簾は向こう側とこちら側を区切りつつ繋がる《結界》でもある。そこに、暖簾の妙味があって、望月さんの染め絵は、その結界の「標し」としては、絶妙の雰囲気をもたらす。 暖簾でなくとも、彼の染め絵は、壁面にあるよりも、空間の中に浮遊させるように垂らしてあるのがいい。染め絵には基本的には表も裏もないから、絵が呼吸しているように、絵で区切られたこちらとあちらを、絵の醸す世界によってつなぎ、仕切る。 実は今、暖簾をモチーフにした静かな物語を構想しているので、こんなハナシになってしまったのだ。彼の作品に講釈はほんとうは不要で、見るに如くはないのだが、どうも行けそうにない。 会期末の9月2日、16時から、つのだたかしのリュートコンサートがあるようだ。「リュート演奏とお話」とある。その「お話」も聞きどころ。場所は箱根湯本。温泉につかるのもいいな。行きたいな。
by loggia52
| 2012-08-19 09:15
| 美術
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