カテゴリ
全体 Loggia/ロッジア 『石目』について ぼくの本 詩集未収録作品集 詩 歌・句 書物 森・虫 水辺 field/播磨 野鳥 日録 音楽 美術 石の遺物 奈良 琵琶湖・近江 京都 その他の旅の記録 湯川書房 プラハ 切抜帖 その他 カナリス 言葉の森へ そばに置いておきたい本 未分類 以前の記事
2023年 11月 2023年 10月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 more... フォロー中のブログ
最新のコメント
メモ帳
ライフログ
検索
タグ
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
杉谷さんは宮崎在住の詩人だ。2010年に起きた牛の口蹄疫の発生によって、家畜30万頭の殺処分が行われた。この詩集の作品の多くは、この問題をテーマにしている。各選考委員の選評は、いずれ大阪文学学校の雑誌『樹林』に載るので、そちらをぞうど。 受賞式のあと、選考委員の倉橋健一、小池昌代、坪内稔典の各氏による座談会があった。一時間ばかりの座談であったが、いろいろな切り口からの発言があって、おもしろかった。詩人は、詩を書けば、それで読者に自分の意が伝わると思っているのではないかという坪内さんの皮肉のこもった批判を皮切りに、言葉を読者に伝える努力をすべきだという氏の発言を受けて、小池さん、倉橋さんの詩人からのお話が続く。若い世代の詩に、言葉で作ろうとする意識が強く、言葉が着地する土地が見えてこないという発言。同じく、若い世代が、保守化し内向しているのではないかという問題意識を提示されたのには興味を覚えた。ほかに、リアリズムに関して、《私の経験》の所有格を外して、その経験を普遍化するための操作―自らのなかの他者の存在の必要性を説かれた。リアリズムという概念がもともとは小説のものであるため、詩のリアリズムという問題になると、なかなかむずかしい。ほかにも、宮沢賢治の童話など、物語に詩の可能性を見出すというお話もあった。
by loggia52
| 2014-11-23 21:25
| 詩
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||