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![]() 長らくブログ《森のことば、ことばの森》への復帰を試みていたが、なかなか果たせずにいたが、4月を期にもういちど、ひと月に何回かは、少し長いコメントをふくんだものを続けていきたいと思う。今回は、まず、Facebookと同じ内容のものになるが、より開かれたこちらのブログで再録しておきます。 * 柄澤齊の個展《夜間飛行 Nox Fuga》。恵比寿にある画廊《Galerie LIBRAIRIE6/シス書店》で、4月17日(日)まで開かれている。https://librairie6.com/?p=4252 9日に出かけた。柄澤さんと久闊を叙したあと、さっそく《夜間飛行 Nox Fuga》の連作と、そのほかの複合的な技法による作品などを見る。 版画集《夜間飛行》は16点。技法については、画廊のホームページに詳しく説明してあるのでそれを参照してください。全て夜、もしくは闇が色濃く覆う画面に、光が射す画面――おそらく闇の変相としての光。なかには明滅する天体も耀いている。そこに魅惑的な飛行体が描かれる。気球黎明期のノスタルジアに満ちたものから、独楽のようなもの、工具、計測器・・・、不可思議だが、既成のイメージを下敷きにしている飛行体であることは重要。 《Nox》は恐らくローマ神話に出てくるノクス神。『神統記』では「夜の女神。カオスの娘、エレボス神(暗黒)の妹。エレボスとの間にヘメラ神(昼)とアイテール(天の清明な大気)、それに地獄の渡し守カローンを作る。」とある。もちろん、これは作者に尋ねたわけではなく、ぼくの思いつきにすぎないが、すくなくともこの闇と光は、神話的な由来もしくは、この星の黎明期につながる闇と光。いつも思うのだが、柄澤の作品宇宙は、地球とは違う、しかし、この星と呼応しあう天体の物語として読めるように思う。 ![]() また、「Fuga」は、色々な飛行体が次々とそうした神話的な闇に浮かぶさまをいうのであろう。しかし、夜間飛行とあるが、これは飛行のイメージにあるような水平や上下の運動ではない。浮遊もしくは静止の状態。それらは神話的な闇には相容れない飛行体であり、そこに貼り付けられているに過ぎないように見える。そのような不可能な飛行をあえて夢見ている柄澤のロマネスクが、これらの作品に言い知れぬ詩情をもたらしている。今、神話的な闇と言ったが、それは言い換えれば、すべてが終わった――たとえば地球の生命体が終焉したあとの闇であり、また、ヒトは無論すべての生命があまだ存在していない宇宙黎明の闇でもある。そこに。ノスタルジアを醸すヒトの想像力によって生まれたさまざまな飛行体が浮かぶということはどういうことか。この闇と飛行体との空間的、時間的、絶対的な乖離にこそ、柄澤の《飛行》の想像力の根があるように思えてならない。もちろん、それが柄澤のポエジーの源泉なのである。 さて、実はこの連作にはテクストがある。8000字に及ぶ小説が付く。これはまだ読んでいない。それを読んでからでないと、何も言えないのだが、今のところ、個展で覚えた印象をメモしてみた。 *オンラインでも作品を見ることができ、また作品の販売もされている。https://librairie6.com/?p=4272
by loggia52
| 2022-04-12 00:17
| 美術
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